新人看護師に先輩が教育する

ミスが許されない環境

他の仕事では営業などで先方からお叱りを受けたとしても、新人のうちは謝れば許されることがほとんどです。しかし、人の命を預かる責任のある医療現場において、ミスや間違いが起こることをまだ新人だからといって許されるものではありません。このような緊張感から職場で能力を発揮できなかったり、極端に萎縮してしまうケースが多く存在しています。そのため、まずは先輩と一緒に業務を行っていくことで自分の知識や技術に自信を持たせる目的もあります。

先輩看護師にも良い影響がある

新人看護師を教育・指導をしていくことで、先輩看護師にも良い影響を与えます。人にものを教えるためには教わる側よりも多くの物事について知っている必要があり、また深い知識も必要となります。自分の技術や知識を伝えていくことで、自分がすべきことや自分がさらに高めるべき技術や知識を再認識することができます。そして、新人看護師にわかりやすく伝えることを意識した場合に、物事をさらに知る必要があるため自分自身もさらに理解を深めることができます。

プリセプターシップのデメリット

新人看護師と先輩看護師が上手にかみ合うことで非常に高い相乗効果を期待できるのがプリセプターシップです。しかし、新人看護師からすると、とても厳しい人に当たった場合や、教えることが苦手な人に当たった場合などはプレッシャーや仕事量が極端に増えてしまうことがあります。プリセプターシップは良い面もありますが、その一方でマンツーマンとなってしまうことから先輩看護師との相性が悪い場合はデメリットも存在してしまいます。

今後の教育体制

新人看護師の教育や指導を1人の先輩看護師に任せるのではなく、教育する分野を分けてそれぞれの教育担当者を育てていくという方向性に考え方がシフトしています。これによって先輩看護師の負担も減り、職場全体で新人を育てていくような環境が出来上がります。新人看護師の教育制度については離職率を下げるためにもとても大切なものであり、医療業界全体の課題を解決することにもとても重要な意味合いを持ちます。今後の医療を支えていく優秀な看護師を育てていくためにも、より良い教育制度の充実化が求められています。