視野を広げる事ができるローテーション研修
看護師になるために学校で多くの教育課程を経て、国家試験のための勉強を積んでようやく看護師になれたとしても、さらに現場での知識と技術を獲得していく必要があります。看護師になるために今まで勉強してきたものはあくまで看護師になるための土台であり、現場に出てから看護師として活躍するための技術や知識を積んでいく必要があります。そのために、多くの病院では新人看護師のために研修制度や実習制度を設けることで自立出来るようなサポート体制を整えています。ここではローテーション研修をご紹介します。
ローテーション研修とは
学生時代に勉強してきた知識ではなく、現場の技術と知識、そして経験を幅広く積むことができるのがローテーション研修です。ローテーション研修では入ったばかりの看護師でグループを作り、1ヶ月から2ヶ月ほどの期間に各部署を数日間ずつ回ります。そして、最初に配属された部署に戻ってくる頃には様々な部署を回った経験から広い視野を持つことが出来るようになります。このように、部署をローテーションを組んで回り、その中でどのような業務を行っているのか、どのような知識を使っているのかを知ることによって、広い視野を持って看護の業務に取り組むこと出来るようになります。
研修の流れ
ローテーション研修の中で、1つの部署で行う研修の期間は1週間を目安に行われていきます。各部署にはローテーション研修の担当看護師が指名されていますので、その担当看護師から研修を受けることになります。初日はオリエンテーションを受け、その診療科目ではどのような治療を行っているのかや、治療の流れといった基本的な内容の研修を受けます。そして、いくつかの患者さんを実際に診ていき、次の科目へと移動していきます。グループを作って回っているため、自分だけではなくグループ全体で助け合いながら研修をこなすことができます。そしてそれぞれの課程でレポートを提出して、学んだことを今後の看護業務に活かす方法を考えていきます。
デメリット
幅広い視野を持つことを目的にローテーション研修を受け、自分がどのような分野に興味があり今後目指していくスキルアップのイメージを持つことが出来るようになります。しかし一方で受け入れる病棟は新人が集まったグループの受け入れることによる負担が大きくなってしまいます。そして、通常業務に滞りが出てきてしまうこともあり、ローテーション研修を行う回数などが問題視される面もあります。