「専門看護師」の教育
専門看護師は特定の専門看護分野において、卓越した看護技術を持っていると日本看護協会に認められた看護師を言います。進む高齢化社会と疾患構造の複雑化などへの対応が迫られている今の日本医療の現場では、看護師の役割は一層重要なものになっており、高い技術と知識が求められています。
専門看護師とは
専門看護師は専門性のある分野で極めて高い技術と知識を患者さんに提供することが出来ます。専門看護師の役割には6つの役割があり、実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究のそれぞれを果たすことが出来ます。専門看護師になれば、看護の幅がとても広がるので大きなやりがいを持って働くことが出来るようになるはずです。
必要な教育
専門看護師になるために必要な条件は、日本看護協会専門看護師認定試験に合格することです。しかし、この試験を受験する資格を得るまでにも高いハードルがあります。まず1つに、日本国内の保健師、助産師、看護師のどれかの資格を有している必要があります。これは既に働いているのであれば基本的に問題ないかと思いますが、次に実務経験があります。実務経験は通算5年以上の経験を持ち、そのうち3年以上は専門看護分野での実務経験である必要があります。さらにこのうちの1年以上は修士課程修了後の実務経験であることが条件となっています。
そして最もハードルの高い受験資格と言えるものが、看護系大学院修士課程修了者であるという条件です。専門看護師になるには日本看護系大学協議会が定めた教育機関で専門看護分野所定のカリキュラムを修了することが義務付けられています。2年間は専門分野の教育を行う大学に通って勉学に専念する必要があります。つまり、2年間は働いている現場から離れることになります。
専門看護師の資格取得
専門看護師を目指す条件は、看護系大学院修士課程修了者となった上で実務経験を1年以上積むことです。さらに、通算で5年以上の実務経験と専門分野での経験が3年以上となっています。これらの条件を達成してようやく受験資格を得ることが出来ます。
資格を得ることが出来れば次に待っているのは筆記試験と面接です。試験は年1回しか行われていないので失敗するとまた1年待つことになります。筆記試験では論述式の問題や事例問題が出題され、面接では専門分野での適性などを見られます。これらの試験に合格することで専門看護師の認定証が交付され、専門看護師として登録されます。永久性を持つ資格ではないので、5年毎に更新審査を受ける規則もあるので、資格取得した後も常に高い技術と知識を有し続けることが求められます。